2011年3月5日土曜日

共産党政権に必要な条件

京都のにながわ知事の時代は、共産党政権が成功したと思う。
一方、ソ連の共産党政権は失敗した。

その成功と失敗を比べると、
 共産党の成功や失敗は、政権を運営する権力者の人物次第だったと思う。

 何でも人物次第で正否が決まるということはあるけれど、共産党の場合は、人物の影響力がかなり大きく効くように思う。
 中国共産党が大きく産業を発達させて来た成功の裏には、鄧小平という人物の影響力によるところが大きいように思う。

 鄧小平という人は、中国共産党の最高実力者になった。
国務院常務総理、党主席、中央軍事委員会主席兼人民解放軍総参謀長になった
 政敵を追い落とすこともしたが、それは、言論を用いて勝ったのであって、武力で行なったわけではなかった。
 「革命第一世代」と呼ばれた老幹部たちを、自身も含めて党中央顧問委員会へ移して政策決定の第一線から離した。鄧自身は党内序列1位には決してならなかった
 (ただし、鄧小平は、党中央軍事委員会主席として軍部を掌握、1987年に党中央委員を退いて表向きは一般党員となっても、2年後の1989年までこの地位を保持し続けた。)

 (最高実力者でありながら)自身を権力の第1位にはしなかった。その戦略が、共産党の弱点を克服するうまい手段だったのではないかと思う。
 (共産党には、権力の第1位は腐敗する危険性があるという政権体制の弱点があるのではないかと思う。)

 鄧小平という人は、自身は日本にでかけたりアメリカに行ったりして世界を見て歩き、最新技術に関心が高い人だった。
 政敵を追い落とすときに、部下の力によって自分の発言力を増していた。そういうところから考えると、人(部下)の創意工夫を引き出して使う使い方がうまい人だったように思う。
 日本やアメリカを見に行ったときも、その躍進の素晴らしさに感動して真似をしようとして中国を変えようとして、実際に、中国を変えた。

 日本の共産党政権の京都府知事の蜷川虎三も、実力者であったが、権力にこだわらず、自分より上の権威(権力では無い)をとても尊重していたように思う。

 共産党政権が成功するには、このパターン(権力にこだわらない人)で、部下の力を良く引き出せる、人間を大切にする人で、また、共産党にこだわらず、良いものは何でも使うという実力者が権力を持った場合に、政権が成功するだろうと思う。